私生活

人間だもの

自分のなかの「推し」を言語化・整理するのに香水作りが最適かもしれない話

 

1年に1回くらいのペースで且つ実のない話しかしないのに、読者さん残ってくれてる。ありがたいことです。

 

今日は2年前にも一度体験し、その"やばさ"について友人たちとあーでもないこーでもないと悶え苦しみながら灼熱の新宿を彷徨った『推し香水作り 第二弾』へ行ってきたので、入店から退店までのあれそれを残しておきたいと思います。

 

私のなかの彼を探してくれるお姉さんがいる桃源郷:FINCA(@新宿3丁目)

kaoribarfinca.jp

FINCAさんは、あくまでも概念上のイメージ香水がつくれるという体で自分だけの香水作りを体験できるお店なので、具体的なグループ名や作りたい対象の個人名等を出すことはできません。

香りを探してくれる店員さんとの対話のなかでも「彼」という言葉を用いながら、ヒアリングシートに書いた内容や自分のなかに眠っている彼を引き出してもらい、それに似合った香りをいくつか提案、重ねることでよりイメージに合う香りに近づけていく、という大人の遊びを楽しめるお店です。

もちろん、自分のイメージ香水や一時創作で人とかぶりにくい香水をつくりたい!という方にもぴったりなので、来店あれる方の目的は人によってそれぞれ異なるようです。いつか自分のイメージ香水もつくりたいな~

 

まず、予約フォームからダウンロードできるヒアリングシートに、推しの性別・年齢・イメージカラー・モチーフなどの大枠のパーソナルデータと合わせ、
推しの好きなところ(特徴・性格)などで特筆すべきポイントがあれば記載して持参するところから始まるのですが、

これがとにかく自分が推しをどう見ているのか、推しのどこに一番魅力を感じているのか、どこに信頼感をもって応援しているのかなどの整理にとても役立ちます。

 

私が今回香水作成を試みる対象の彼に関しては、サバイバル番組放送中から、細い針でちょこっと刺されたくらいのもの~電動ドリルでごりっごりに心臓穴あけされたレベルのものまで、箇条書きでメモに好きポイントを蓄えていたので、そこから少しずつ抜き出す形でシートを埋めました。

 

以下、私のなかの特筆すべき推しの愛でポイント

<パーソナルデータ>
・性別:男性/年齢:21歳/イメージカラー:暖色系/モチーフ:きつね・スマイリーなど

<内面>
・超ど天然の無意識小悪魔
・とても良い意味で多面性がある
・いつも笑顔を心がけていてこちらまでハッピーにしてくれる
・夢を追いかけ異国の地で単身チャレンジし続けた努力家
・自分軸や太い芯を持っている人
・こだわり派(完璧主義?)
・周りをよく見ていて常に感謝の言葉を忘れず伝えられる人←すごい えらい
北米大陸出身で滲み出るフランクさ・ファンキーさがある
・家族をすごく大切にしている

<外見>
・ぷにぷにもちもちふわふわなのに体はムキムキゴリゴリ
・どこからどう見ても赤ちゃんなのにお兄さんって言われたい←かわいい
・真顔だとシャープな印象だけど笑うと柔らかい

<彼から連想する言葉>
・ジューシーな果物・マシュマロ・ギモーヴ・スフレ
・ポップな色使い・春から初夏にかけての爽やかな気候(小春日和)

 

これでも抜粋なので店員さん引いてたかもしれない ごめんね
でも「←すごい えらい」「←かわいい」に丸つけながら『本当にそう!』『その通り!』とか合いの手入れてくれてたからたぶんギリセーフ

 

このシートを見つつ、店員さんの巧みな話術で私の脳内から潜在的な情報が引き出されることにより、半透明な彼が頭のなかでどんどん色づいていくの、この作業がめちゃくちゃ楽しくて。

そこで店員さんから核心を突く一言

『お姉さんは彼がお持ちの芯の通った人間性に強く惹かれておられて、ふとした瞬間に見せられるギャップに特に弱いみたいですね』

 

 

言葉や情報の羅列までは自分ひとりでもできるけど、どこをどうとっても結局私にとっては全部一番で、自分が彼のどこに最も魅力を感じているのかまで辿りつけていなかったから、
対話のなかで彼のどこに自分が魅力を感じ、信頼を置いているのかわかったところが最大の収穫。
こんな素敵なアイドルを応援できている私、実はめちゃくちゃ幸せ者なのでは……(そうです)

 

そこからポイントポイントとなる言葉に合う香りを、実際に何種類か探していく工程に。

私自身がココナッツやバニラ系の某山照史くんがつけていそうな甘い香りやファンダム名に単語が入っていながらローズ系の香りが苦手なもので、そういった香りは避けていただきつつのピックアップだったため、甘さの要素もある彼の香り選びはかなり難しかったのではないでしょうか……ありがとう香りのプロ……

 

一方、そのころ早めに香りを出してもらっていた隣の友人は、ドンピシャな香りを見つけたらしく店内の床に転がっていました。※ノンフィクションでお送りしています
その香りが私の元彼()の香りの一部であることを知らずに…………知らないほうが幸せなことってきっとたくさんある

▼一緒に行った崩れ落ちがち・転がりがち友人のブログはこちら。当日の空気感がよく伝わると思います。

yuko1.hatenablog.jp

 

 

8種類くらい出してもらったなかでも、特に私が「私のなかの彼概念」と重なるとして気になった香りたちがこちら。

モネリア:フレッシュで柔らかい甘さを両立したピュアな香り

モネ:さっぱりしていながらじんと深みをもたらすようなウッディ系の香り

SHY GUY:男性的で渋さがありながら軽やかなイケオジ系の香り

イマジシャン:しっかりスパイスが効いた色っぽい香り

ミッドナイトサーカス:最初はサラッと後から甘さもやってくるちょい危ない系の香り

 

店員さんと話していくうちに、重く残らず万人受けするフレッシュな甘さのなかに、しっかりとした芯と人間性の深みを感じる香りを重ねて多面性を出すのが、私にとってのベストオブ彼香水になりそうだなと思ったので、その方向で香りを重ねることに。

 

まず初めに、ひと嗅ぎでこれは絶対組み込みたいと思ったのが、モネの香り。

香り立ちがかなり穏やかで柔らかさもあり万人受けしそうだな、と思って嗅いでいたところ、『時間が経つほど奥行きや深みが出ます』という店員さんの言葉に私の共感レーダーが「彼すぎる……」とアンテナビンビン限界メーター振り切り状態になり即決。

私が大好きなウッディ調・オリエンタル系の香りだったことも重要な選定ポイントのひとつでした。結局つけるのは彼じゃなくて自分だからね。苦にならないものを選びたかったの(こういうところだけ急に現実的になるの可愛げないからやめたい)

 

そして「オッパだもん!」を赤子フェイスでぶーたれながら連呼している彼のため……
ではなく、私から見える範囲の彼の"素"の部分を垣間見るたび(見えているのはほんの小指の関節1つ分ほどにも満たないであろうことはわかっていますが)、「自分のなかに確固たる信念を持った成熟した人」だと実感することが多々あるので、頑固で芯の強さがあるけど爽やかさも両立している、彼にぴったりな男性的な香りも入れたい。というところで、SHY GUYイマジシャンで相当悩む。

ミッドナイトサーカスは一発目に店員さんから提案があったことからも、きっと彼のイメージにハマる香りではあると思いつつ、元彼の香り②がこちらですでに所持しているため除外。元彼の残り香は赦すな

私は今のところ、彼が本来持つオッパ要素は、本人無自覚のタイミングで突如として顔を出す"ナチュラル爽やかイケイケオッパ"であると思っているので、ここでは結局SHY GUYを選択。たぶんこれは、本人の生まれ持つバックグラウンド的な何かをも汲み取ることができるから、私が特別好きな一面なんだと思う。たぶん御本人様は"SHY GUY"ではないと思うんだけど。概念の話なので。

 

本当はモネとSHY GUYの2種重ねでもいいなと思っていたんだけど、そうなるとどうしても彼のパブリックイメージとして先行しやすいであろう「かわいらしさ・ピュアさ・フレッシュさ」が抜けちゃうんだよな~と思っていたところで、『3種以上重ねる方もいらっしゃいますよ!』と悪魔のささやき。←大正解

そんなこんなで、クセがなくフレッシュな甘さがあって、純真無垢な彼の笑顔みたいにふわ~っと香りが立つモネリアを、モネとSHY GUYにほんのり重ねてもらったムエットが、その日一番「私のなかの彼概念」と一致していたのでモネリアも追加することに。

 

ちなみにモネリアは、私が外に出てムエットを嗅ぎ比べしている間に店員さんがもう1つ新しいムエットを用意してくださり、
『もしかしたらこれ嗅いだらまた決めきれなくなっちゃうかもしれないんですが……お姉さんのイメージとして重ねた香りをムエットに出してみました。モネリアムスクダンスを重ねているのですが、お姉さんがお持ちの雰囲気には特にこの2つがお似合いだなと思って……』

 

 

彼のイメージで出してもらった香りの一部と自分のイメージで出してもらった香りの一部が一緒なのダメでしょそれは買うしかないじゃんぜったいリピ買いもするじゃん

 

 

結局私は、3種の香りを重ねることでゴールイン。限られた時間のなかでたくさん試行錯誤していただきありがとうございました……

 

さまざまなポイントがあるなかでも、どこを一番に推したいのかによって雰囲気がガラッと変わるので、対象は一人なのに作る人間が違えば全く違った香りができあがるんだろうなっていうのが容易に想像できてすごく面白い。同ペン・同担と行くのも楽しいかも。かわいくてかっこいいうちの子ペンの方、今度一緒にいこ~

 

友人がお持ち帰りした彼香水は、私のなかにある友人彼イメージにもしっくりハマっていて、びっくりして危うく友人の彼の名前を叫びそうになったくらい。

赤子の彼が好きな友人のニーズ(やばい人みたい)を一番に汲み取りつつ、彼のパブリックイメージや友人の思う彼の素敵なところをひとつひとつ丁寧に重ね合わされた香りになっていて、それはそれは素晴らしい赤子の香りがしました。

 

担当してくださる店員さんは皆さんとてもオタクに理解があって(お仕事なので当たり前だとは思いますが)逐一「彼」を褒めてくれるのでとても幸せな気持ちになれますよ☺

『本当に魅力的な方なんですね。このシートからイメージした彼のこと、私も好きになりそうです』というお言葉までいただいたので、ご担当くださった素敵な店員さん、彼をどこかで探して、見つけて、人間性やギャップに触れて好きになってくれたらうれしいなあ。

 

私も友人も「彼」の概念を香りで作り出し、それぞれ思い思いに狂い散らかしていましたが、【清涼】と辞書で引いたらその名前が記される未来が約束された我らがリーダーのイメージ香水を帰り際5分で作り出されてしまったのが昨日の最大瞬間視聴率獲得ポイント。2人で地面に溶け出したところでゲームオーバー。おつかれさまでした。

友人のナイスアシストあってこその錬金術ならぬ錬成術(?)だった。詳しくは先ほども紹介したこちらのブログへ。

 

【あとがき】

今回私のなかの彼イメージでピックアップされた3つの香り。ムエットに出して嗅ぐより、肌に乗せて自分が本来持つ体臭や体温と混ざり合ったときに放たれる香りのほうが、より私のなかの彼イメージに近くなっていて身悶えています。

自分がイメージする彼を香りとして纏って強くなりたい人にもおすすめかもしれない。